サハリン(樺太)行きのフェリーと飛行機の費用について

現在はロシアが実質的に統治しているサハリン。樺太という地名のほうが馴染みがある、という人も多いかもしれない。とはいえ前もってロシアのビザを取得すれば、案外気軽に旅行で訪れることができる。

前回の記事では、稚内とサハリンのコルサコフとを結ぶフェリー、そしてビザ免除について主にご紹介した。しかし稚内といえば日本最北の市。フェリーを利用するなら、稚内までの交通費も合わせて検討したいところである。今回はフェリーと飛行機、どちらを使えばより安くサハリンへ到達できるのか、稚内までの移動費も含めて渡航費をざっくりと比べてみたい。

出発地点は便宜上、東京とする。

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日本最北の市、稚内への行き方

まず東京から稚内へ向かう方法として、ここでは2通りの行き方をご紹介する。

東京・羽田から直行便で稚内へ

東京から稚内へアクセスするのに一番簡単な方法は、東京・羽田空港から稚内までANAの直行便を利用することだ。搭乗の75日前までに予約しANAの「旅割75」を利用できれば、往復のフライトチケットは繁忙期で35,000円程度。

LCCで新千歳まで飛び、バスで稚内へ

しかし時間と体力に余裕さえあれば、陸路を駆使して稚内までの交通費をもう少し抑えることができる。それが、LCCを利用して新千歳空港まで飛び、札幌から長距離バスを利用する方法だ。

たとえば成田空港ならバニラエアが、羽田空港ならスカイマークが就航している。仮にLCCの往復運賃を、15,000円としよう。

新千歳空港から札幌市内へ向かう電車の往復運賃は2,140円。そして札幌と稚内とを、都市間バス「はまなす号」が結んでいる。乗車時間は約6時間、往復運賃は11,300円である。

こちらの「はまなす号」、便によっては稚内のフェリーターミナルが終点となっているので便利である。フェリーが稚内を出発するのは午前9時。早朝に稚内のフェリーターミナルに到着する夜行便を使えば、稚内での宿泊費を節約することもできる。

新千歳までのLCCから「はまなす号」までの費用を合計すると、東京から稚内までは28,440円。もちろんLCCの運賃次第ではあるし、成田までの移動費は人それぞれなので、あくまで目安ではある。それでも、おそらく羽田から直行便で稚内まで飛ぶよりは節約できるだろう。

ちなみに札幌から稚内まではJRの特急で移動することもできるが、バスと比べて所要時間はそれほど変わらないのに対し、運賃は倍ほどもするので、ここでは割愛する。電車の旅も魅力的ではあるけれど。

稚内~コルサコフ間のフェリー運賃を合計すると…

稚内までたどり着いたら、いざサハリンへ。フェリー運賃は往復で36,000円。6歳~12歳のお子様は半額となる。フェリーについての詳細は、こちらの記事にてご紹介しています。

つまり東京からコルサコフまでの費用は、稚内までANAを使えば71,000円、札幌からバスに乗れば64,400円ということになる。

ちなみにコルサコフ~ユジノサハリンスク間はバスで移動できる。往復運賃は1,000円程度。

気になるサハリン行き直行フライトのお値段

さてフェリーを使わず、飛行機の直行便でサハリンを訪れる場合の費用も検討してみよう。

新千歳空港からは「オーロラ航空」で

新千歳空港からはロシアの「オーロラ航空」が週3便の直行便を運航している。往復でのフライトチケットは、エコノミーの「出発日から1か月間有効な往復チケット」で59,800円。

新千歳までのLCC運賃、15,000円をここでも足してみると、東京からサハリンまでの移動費は74,800円ということになる。

東京・成田空港からは「ヤクーツク航空」で

さんざん北海道を経由する行き方を紹介した後ではあるが、東京からサハリンへ行くなら、成田から飛んでいる直行便を利用するのが最も手っ取り早い。「ヤクーツク(ヤクーチヤ)航空」がユジノサハリンスク行きの直行便を週2便運航している。フライト時間は2時間程度。

そしてこれが意外にお手頃で、夏のハイシーズンでも往復チケットは5万円台。つまり手っ取り早いだけでなく安い。

結論

成田発の直行便が一番安くて速い

ちょっと味気ないようではあるけれど、お金も時間もかけずに東京からサハリンを目指したければ、成田空港でこの「ヤクーツク航空」の直行便に乗ってしまえということになる。LCCで北海道入りし、バスで稚内へアクセスするとしても東京からサハリンまで6万円以上かかってしまうのに対し、こちらの直行便なら6万以内に交通費を収めることができる。

旅情たっぷりのフェリー旅を筆者としては激押ししたいけれど、「ヤクーツク航空」のコスパを前にしては手も足も出ない。たとえば往路は稚内からフェリーで、復路は楽ちんな直行便で成田まで飛べば両方の移動手段を楽しめるのでよいかもしれない。

「ビザを取得するかどうか」という問題

ただ、交通費の他に旅費を決定する要素として、ビザを取得するかどうかということがある。というのは稚内~コルサコフ間のフェリーを往復で利用すれば、条件を満たせばロシアビザの免除を受けられるというメリットがあるからだ(ビザの免除についても前回の記事で紹介しています)。

ビザを発給してもらう場合、申請から受け取りまでの日数によっては費用が発生するし、旅行会社に代理申請を依頼すれば1万円前後の手数料がかかる。片道だけでも飛行機を利用するならビザの取得は必須だ。

だから「稚内までバス+フェリー+ビザ免除」と「成田発直行便+旅行会社でビザ申請」の交通費&ビザ費用はそれほど変わらないということになる。それも含めて移動手段は検討すればよいと思う。

きちんとした費用は旅行会社に確認を

ただしビザなしでサハリンに滞在する場合も旅行会社からロシア側に渡航の事前通達をする必要があるので、ビザの有無に関わらず、サハリン観光では多かれ少なかれ、旅行会社のお世話になることになる。

費用は旅行会社の手数料や使用するレートによって変動し、どこまで旅行会社に手配をお願いするかによっても大きく変わるため、今回ご紹介した渡航手段や概算の費用はあくまで参考程度にしていただき、旅行会社にお見積りを依頼する、それが一番よろしいです。

しみじみとしたフェリー旅の魅力

個人的には費用のことはさておき、陸路で稚内を目指し、フェリーに乗るルートを試したいところ。なんたって、札幌から稚内まで陸づたいで移動する、その旅情。稚内までのバスの中で、北の海とサハリンに思いを馳せつつ、ちょっとどきどきしながら、稚内に着いたらとりあえず何を食べようか…なんて考える。

そんな素敵な旅を想像しつつ、日本から近い異国、そしてかつて日本であった土地、サハリンへの渡航方法と費用の目安をご紹介しました。もちろん詳細で確実な情報は、各航空会社、バス会社にてご確認を。

●稚内~コルサコフ間のフェリーについては、運営する「北海道サハリン航路株式会社(HSL)」のホームページにて詳細をご確認ください。

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